人生何があるか分からぬ

葛藤を乗り越えて出産を決意したいちOLの記録

ショッキングな通達

妊娠していた。

その事実を改めて突きつけられただけでも軽いショック状態だったのに、更に追い打ちをかけられる。

「でもね、今、切迫流産の状態なんですよ」

せっぱくりゅうざん?

聞き慣れない言葉。超音波の写真を見せられながら説明してもらう。

お腹の中の赤ちゃんを繋ぎ止めているところの血管がたくさん切れてしまっており、体内にとどまれず流産してしまう可能性があるとのこと。

「絶対安静だね。ここには入院施設はないけど、病院によっては即入院って言われてもおかしくない状態だよ。仕事も休みなさい。家事もお風呂もダメ。トイレ以外はずっと横になっていて。会社に出す手紙書くから。仕事には行ったらダメだから郵送してね」

「切迫流産したら血が物凄い出て救急車呼ばれることになるからね」

待って待って。何それ。どうしよう、どうしよう。

頭がぐるぐる。

つたなく色々質問するも、先生にも助手の女性にもきつい言葉で言い返される。

こちらの事情なんて知る由も無い人たちだけど、もっと優しく聞いて、答えて欲しかった。

心が傷ついて診察室を出る。
夫から「肉でも食べて帰らない?」とLINEが来ていたが訳は話さず今日は家に帰ると伝え、ガッカリする夫の返信を見ながらどうしようもない気持ちに。
お会計を済ませて病院を出る。

家に帰る手段は自転車。
本当は自転車なんて乗ったらダメなんだろうけど、歩いて帰る気力体力もなく、半ばヤケになって自転車で帰宅。
人気のない道を走りながら涙が出てくる。


無事、帰宅。

本当はお風呂もダメと言われていたが、メイクも汗もモヤモヤも流したい。
怖い気持ちと戦いながらシャワーを浴びる。
何ごともなくあがってホッ。

その日の夜に夫に「話したいことがある」と伝えて明るいリビングではなく間接照明が心地よい寝室に来てもらう。

妊娠が決まったら初めての報告には録音か録画しようと決めていた。
喜ぶ夫の声や姿、やりとりを残したかったから。
こんな形は望んでいなかった・・・けど、iPhoneのボイスメモをこっそりオン。

そして妊娠していたこと、でも切迫流産の可能性があるということを矢継ぎ早に報告。
夫はただただ驚いていた。

どうしてシンプルに喜べないのか。理由は次の記事にて。